低収益体質の改善

日本の銀行の問題点として、日本の銀行は海外の銀行と比較した場合、収益率が低いという点があります。理由は、低金利による預貸金業務の「利ざや」が低いためです。
構造的な問題としては、日本企業の期待成長率が低いこと、または、供給過剰(オーバーバンキング)により企業の信用リスクに応じた貸出金利が設定できないことなどが挙げられます。
今後は金融の規制緩和により、手数料収入の拡大や資産収益率を改善することを目的に、経営計画を立てて行くことが重要です。

信用リスク管理

貸出業務に伴う貸倒れのリスクを「信用リスク」といいます。貸し倒れの危険性を把握し、信用リスクを管理することにより、経営を安定させ、収益性を高めることが必要です。
現在は「内部格付け」といって、融資先の信用度合に応じた格付けを、各金融機関が行うようになりました。
格付けに応じた融資金額や貸出金利を設定することにより、リスクを管理することが可能となります。

ペイオフ

ペイオフとは本来「精算」という意味で、銀行・信用金庫・信用組合・農漁協・労働金庫などの金融機関が破綻(破たん)した場合、預貯金者に預貯金を払い戻すことを指します。
金融機関が破綻すると預金者保護という目的で、金融機関が加入している預金保険機構が、預金者に一定額の保険金を支払うことになっています。
近年の金融業界を取り巻く金融自由化や金融ビッグバンは、金融機関経営の自己責任を求めるとともに、預金者の自己責任も求めます。
すなわち、預金者自身も自分のお金を預託する銀行が倒産するかしないかを自己責任で判断し、預金する銀行を選択してくださいという考え方です。

このため万が一、金融機関が破綻した場合に備えて、預金の払戻しの保証をする保険の制度が作られています。
つまりペイオフとは一種の保険制度であり、保険金で預金者への支払い行うという仕組みとなっています。

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